フルートの吹き方 練習(8)

調性の無いテクニック練習の筆頭は半音階。これ、やっていると何でもなくできるが、やってないと情けないくらいできない。練習自体は面白いと思うんだが・・・フルート初めて持った中学生の頃、遊びでこればっかやってた。音楽というより、機械いじりのように面白かったからだと思う。いつも「音楽」、「音楽」なんて言っているけど、男の子にはこういったアプローチも有りなのかなと、ジジイは思う。

機械いじりと思えば、譜面なんかいらないよな。好きにやればいい、アイデアもどんどん出てくるはずだ。ま、例としてふたつ挙げておこうかな。上は単なる半音階で、楽譜が長くなるので上を3オクターブ目のC(ド)にしてあるけれど、一気に4オクターブ目まで行っちゃおうぜ。要点は、3つ取りと4つ取りを両方やっておくことだ。間違っても5つ取りとか7つ取りとか、そういう変態練習はしない。そういう趣味ならやる。3つ取りしたときの各グループの頭の音は、減七の和音になっているので、それを覚える役にも立つ。

これ、俺がガキの頃考えた半音階。こればっかやってた記憶がある。シュミッツ博士の教則本にも載っている。これも、てっぺんを適当に書いてあるが、やっぱり4オクターブ目のC(ド)までやると、「やった」感があるぞ。上記ふたつは、メトロノームを使ってもよいが、3オクターブ目から4オクターブ目にかけてはとても難しくなる。そこで、その難しいところに差し掛かるにしたがって、リタルダンドし、降りてくるにしたがってテンポを徐々に戻す、という方法が良い。コントロールを効かせるのが何よりも重要だ。この音型は、半音以外にも使える。長2度、短3度、長3度などの幅でやると、怖いものなし・・・だが。

これだけテクニックの練習があるけど、ホントにやる? 音大の学生なら、一度はやってみるべきだろうね。でも、これをやったからと言って、どんな曲でもスラスラ吹けるようになるかといいうと、そうはいかない。難しい曲は、結局、難しいところをそれなりに練習しないと吹けない。沢山書いてきたけど、言いたかったことは、タファネル&ゴーベールをなんも考えずにやっても、「時間がもったいないよ」ということ。何か問題が生じたら、あるいは自分の何かしらの欠陥に気づいたら、その時、その目的に合った練習を考えよう、という事だ。

楽譜作りに時間がかかってしまって、オチを思いつかない。
っつーか、インフルエンザのお坊ちゃまを預かっているんだが、元気で飛び回っちょる。恐怖だ。

きょうはここまでだ。