「もっと肺活量があったらなぁ」とか、「吹いてて苦しいよぉ」とか思ったことないか? あれば、必見だ。
まず、これだけは言っておきたい。生きてんだから、息くらい、堂々と吸おうじゃないの!コソコソ吸うことないのよ、何にも悪いことしてないんだから。息取りが目立っちゃう?それが問題。結論だけ先に言っておこう。音楽の中に「息を吸う」という要素が含まれていないから、目立つんだよ。息取りという行為、そのために取る時間や、あるいは息を吸っている姿そのもの、それらを全て音楽表現の中に、プラスの要素として取り入れれば、息を吸うというのは素晴らしい表現手段のひとつになるのではないか? だってさぁ、普段から「吸って、吐いて」してるよな、生きてんだもの。循環呼吸とか、カンニングブレスとかっていうう言葉を聞くとゾッとするんだ私は。息を吸うのがそんなに恥ずかしいか!と、言いたくなるな。だから、普段と同じようにフルートを吹いている時でも、息を吸うのと吐くのは等価であるとしておこう。決して、きれいごとを言ってるんじゃないぞ、具体的にどうするかは、追々述べる。
もうひとつ、苦しいって?それな、息が足りないんじゃないぞ。ひとつ実験だ。息を思いっきり吸って、肺を一杯にして、そこで止めてみようか。何秒持つ?いいよ、計らんでも、大体の感覚をつかんでくれ。次に、息を吐き切って止めてみようか。どうだ?な、こっちの方が長持ちするし、楽だろ? で、フルート吹いてて苦しいとしたら、どっちの苦しさだ?ま、ほとんどの場合吸って止めた時の苦しさが近いと思うぞ。今度はフルートを吹くときのように息を吸ってから、口を押さえて息出してみな。息出ない!苦しい!になるだろ? 確かに、腹式呼吸とか胸式呼吸とか、関係無くは無い。無くは無いか、難しいな、要はあるってこった。ただし、横隔膜の無い人間は居ないし、胸骨を広げたら、肺は膨らむんだし、話は「はい、解っかりましたぁ!腹式でやりまぁす!」みたいな単純な問題じゃない。こための具体策も追々述べる。
そういいうわけで、フルート吹いてその音色を楽しむんなら、同じように、息を吸うことも楽しもうじゃないの。少し、気分が楽になったろ?これだけで、だいぶ楽に吹けるそ。
きょうは問題提起だけにしておくわ。最後にこんな実験してみようか。立った状態から、しゃがみ込みながら息を吸ってみてくれ。その逆に、しゃがんだ状態から立ち上がる過程で息を吸ってみてくれ。な? 息取りって、そういうことよ。