適正な位置に、適正な角度で、適正な距離から、適正な息の太さで、適正なスピードで息が当たること。
1)適正な位置とは、楽器の縦軸に対しての位置のことで、答えは単純明快。歌口のど真ん中。これ以外はあり得ない。つまり、歌口の左っ側、でも右っ側でもいけませんよ、真ん中に真っ直ぐに息を当てましょうねってこと。これが正しくないと、ただただ雑音発生源。
2)適正な角度。左右への角度、楽器の回転軸に対しての角度と考えられるけれど、ここでは楽器の回転軸に対する角度のこと。歌口のど真ん中に、右や左から息を当てるのは(1))の意味でアウトだ。顔面に平行にフルートが当たってりゃ大丈夫なはずだけど、ま、たまには右手を前に出したり、後ろに引いたりして、音の変化を見てみようか。さてこの角度(回転軸)は主に倍音の構成要素に影響するから、音色や高低音の出方に影響する。また、逆に極端な角度の場合を除いて、雑音の増減に影響しない。はず。
なんで、ここでこれほど嫌味を言うかっていうと、嫌いなんだよ私は、そういう音が。
4)適正な息の太さ、これは多くは音量の問題だね。ただ、一度歌口のエッジを見てほしい。息の巾なんて、いくら太くてもせいぜい5mmってところじゃないか?それ以上の巾があったら、確実に息は無駄使い、立派な雑音が聞こえてくるはずだわ。高さ。これ、高いほうが得。(2)の倍音に関した事柄から考えると、豊かな音を出す条件だな。
5)適正なスピード、音の高低だ。大雑把に言うと、高い音は早くなるし、低い音は遅い。そこで、問題になるのは、高い音を出そうとして頑張って、唇にうんと力を入れると・・・そう、息、細くなります。そして唇の息の穴薄くなって、横に広がります。高音で雑音が増えて、細い音になって、美しい音色なんて臨むのも無理みたいな音、心当たりがあったら、考えてみてね。力が入りすぎて、もう息がどこに飛んで行ってるのか判んないくらいだと、そのまま頑張っても無理だよ。逆に、低い音、息のスピードを緩めるために唇まで一緒に緩めちゃうと、・・・そう、息、太くなります。余計なところに息当たります。雑音増えるだろうね。
以上、完全に説明できているわけではないし、個々の要素はもっと複雑に絡み合っている。ただ、チェックポイントとして整理しておくと、問題解決に役立つだろうから書いといた。きつい書き方をしてしまったけれど、レッスンはものすごく優しいから、誤解しないように。ね。