フルートの吹き方 練習(6)

さて、皆の大好きな指の練習だ。指の練習と書いたけど、指を速く動かす練習じゃない、そう思っていた方がいい。指なんて、日常生活に困らない程度に動いていれば、結構速く動くもんだ。不器用って言葉があるけど、私が思うに、あれ、別に指が動かないんじゃないね。神経の使いどころがよく分かってないんじゃないかなと思う。もし、特別に動かしにくい指使いがあれば、やみくもに何百回も動かそうとせずに、まずその原因を探ろう。すると多くの場合、持ち方であったり、姿勢であったり、音の出方だったりが原因であることがわかる。それらの改善ができてから、ゆっくりと、指を動かす練習をしよう。そこで行うのは、素早く動かす練習ではなくて、神経を繋げる練習だ。太極拳みたいにゆっくり動かせばいい。

どんな練習があるのだろうか? まず、音階練習だ。前にも書いたが、タファネル&ゴーベールの最初のセクションも音階練習のうちだが、私はあまり薦めない。なぜかというと、音階を理解していて、その時何調を吹いているのかが分かっていればまだしも、次々に変わる音階のために、音階・調性感覚は得にくい。冗長だし、音域が徐々に高くなっていくので、低音と高音の吹き方に一貫性が無くてもこなせてしまう。一例として、ハンス・ペーター・シュミッツ博士のクラスでやっていた音階練習を紹介しよう。

途中を省略したが、テンポと最高音は力に合わせて決めたらよいだろう。ちなみに、クラスでは4オクターブ目のE(ミ)で折り返していた。テンポは最大で4分音符が108だった。これはかなり速い。最初は、最高音を4オクターブ目のC(ド)八分音符を60位で十分だ。これを、各々の調で(スタート音はその調の主音)以下に掲げる9種類のアーティキュレーションで行う。

シュミッツ博士のクラスは隔週土曜日がテクニックのグループレッスン(4名くらい)だった。この時、この音階練習を1小節ずつ交代で輪のように回していく。この1小節ずつ交代するというのは、一人でやるより効果的だ。音程も合わせなければならないし、前者のタイミングで出なければならない。自分の癖を知ることにもなるので、一人で全部やるより効果的だ。仲間と、あるいは先生とやるのが効果的だろう。アーティキュレーションを変えるのはとても良い効果を生む。スラーや、スタカートが単なる記号としてではなく、言葉におけるニュアンスのように身に着く。譜面を読むときに、スラーやスタカートを正確に読むことに繋がるし、表現として理解できるようになる。

昔知り合ったフルート吹きは、若い頃指に鉄の輪っかをはめて練習したそうな。指でフルート潰そうと思ったんかいな? で、結局、腱鞘炎になった。こんなおバカはしちゃダメよ。考えるだけでもア〇だから。たしか、「なんチャラの星」に、大リーグ養成ギブスというのがあったな。ほんとは、ギブスって石膏のことだから。それ、固めちゃうだけだし、正確な発音はギプスだ。あ、思い出した。師匠のK師は大のタイガースファンで、当時ジャイアンツファンだった中学生の俺を、「頭が悪い」といつも罵っておった。悔しかったなぁ。その後、何十年か、十何年か経って、ジャイアンツファンは止めたが、タイガースファンになる事は無かったな。トラウマだな。これがトラウマの語源だ。

きょうはここまでだ。

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