フルートの吹き方 癖(5)

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昨日の続きだ。いわゆる「喰いつき」の形が、四分の三拍子で次のように出現する場合である。一拍半のアウフタクトだが、この場合の最初の音符も、短くなることに注意しなければならない。特に、曲頭にある短い音符は、通常よりもやや丁寧に始めなければならないから、要注意だ。

このような時、四分の三拍子を八分の六拍子に読みかえて練習するのが良い。

全く違う音楽になるが、3/4拍子の2拍目の裏が、6/8では2拍目の表になるので、練習の段階で、その音に注意を払う習慣ができあがる。

この読み替えは、逆もまた真なりである。次のような八分の六拍子の2:1のリズムは、なかなか正確に演奏されない。(譜例は八分の十二拍子)

このような時は、これを次のように読み替える。

こうすると、タイに続く最後の八分音符ふたつも正確に演奏できる。ついでにこれをスウィングしてみると面白い。退屈したら遊んでみるといいと思う。

さらに、これがこのような音型になると不正確さが増す。Beethovenの交響曲7番からだが、テンポが速いので、グシャグシャになりがちである。

これは、このように練習すると良い。ゆっくりからだ。

きょうの話、嘘つけぇ! と思ったら、録音して確かめてくれ。例えば、3/4の曲を6/8で吹いて録音し、聴くときは3/4で聴く、あるいはその逆。どうだろう! なんと、しっかりしたリズムが聴こえてくるではないか!

確かめたあなたは才能がある!

きょうはここまでだ。