フルートの吹き方 音程(5)

きょうは、フルートという楽器自体が持っている音程の問題について書く。3オクターブ目の音程が上ずって困っていないか? 「強く吹きすぎだから」とか「もっと唇の力抜いて」とか言われるだろ? ま、間違いではないんだが、その前にもっと重要なことがある。フルートの管ってどんな形状しているか、よく見たことあるか? 胴体は同じ太さだが、頭部管は先のほうにいくにしたがって細くなっている(絞り)だろ? 「今、気が付いた」なんて言うなよ、悲しくなるからな。この絞りが、3オクターブ目の音程に重要な役割を果たしている。

面倒だが、説明するわ。フルートの3オクターブ目の音程は、第1オクターブにある基音の第3倍音と第4倍音の組み合わせの運指によって出す。「あ~、もう分かんね」って言うなよ。大事な所だから。例えば、3オクターブ目のF(ファ)の運指と、キイの開閉の状態を見てくれ。F(ファ)【この音の第4倍音が3オクターブ目のF(ファの指使いと、B(シ♭)【この音の第3倍音が3オクターブ目のF(ファ)】の指使いが組み合わさってるだろ? 詳しく言うとF(ファ)と、B(シ♭)の指使いの間のキイ1個が開いてる。A(ラ)のキイだ。これが、3オクターブ目の指使いの基本。ついでに言うと、Eメカの付いていない楽器のE(ミ)、それからFis(ファ#)は、この間のキイが2個空いてしまうだろ? だ・か・ら、ちょと出しにくいの。昔、楽器メーカーで開発されたFisメカ付き楽器を吹いたことがある。なんだか、訳の分からん機械が付いていて重かった記憶がある。結局、実用化されなかったんだな。Eメカついてると、G-Aトリルに困難が生じるように、なんかその辺で問題が生じたのかもしれない。単に、馬鹿臭かったのかも知れんが。

話を元に戻し、さらに面倒になる。この頭部管の絞りだが、これは先ほど述べた第3倍音の高さに影響する。絞りが強ければ、第3倍音は高くなると覚えてくれ。おっ! 察しのいい人は分かったみたいだな? 絞りの強弱というのは、当然、楽器全体に対する比率だから、「頭部管を胴体に深く差し込んで」楽器全体が短い状態になると、絞りを強くしたことになる。すると、第3倍音は高めになり、第3オクターブの音程が上ずる。だろ? つまり、吹き方自体が低く、頭部管を胴体に突っ込みすぎて吹いていると、3オクターブ目は高くなってしまう。 頭部管を内側に回して、歌口を半分くらい覆って、唇に力入れて吹いてると、際限なく上ずるぞ。

チューナー、まだ踏みつぶさないで持ってるだろ? ぜひ実験してみてくれ。頭部管を1センチくらい抜いて、Aを合わせる。そのまま第3オクターブ目を吹いてみてくれ。な? 楽勝だろ? 音程だけじゃなくて、高音が出しやすくなっただろ?

先ほど述べた、第3オクターブのEメカのついていないEとFisだが、キイが2つ空いてしまっていることによって、音程がやや上ずる。これは、絞りとは関係ない。だから、私はEメカ付きを強く推奨するね。G-Aトリルはどうするって? 左の、2.3.4を押さえて、2.4を同時に上下してトリルするんだよ。難しいけどな。

楽器自体の音程の問題は、まだ続くぞ。

きょうはここまでだ。

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