フルートの吹き方 楽譜(3)

昨日はちょっと難しかったな。すまん。だから今日はちょっとしたTIPだ。その前に、昨日の減七な。譜面の用意ができた。なるべく読みやすい臨時記号で書いた。それぞれを展開すれば、起点をどこにおいても同じ和音だ。

これをこんな風に練習すると良いんだが・・・親切に3種類書いといた。これ、自分で続きを書いてもいいが、覚えちゃう方が早いぞ。てっぺんは、4オクターブ目のC(ド)でいいだろう。この和音の響きは無調で、ちょっとエキゾチックだから、楽しいぞ。

起点C(ド)

起点Cis(ド#)

起点D(レ)

 

TIP-1 加線について。フルートは単旋律で、移調楽器でもないし、下に加線が無いから超・楽な楽器だな。それでも上の加線を、6本位までは読まなくちゃならん。ただ、人間が瞬間に認識できる数は4までというのを、どこかで読んだ。だから、昔は札を数えるとき4枚ずつ数えたらしい。生憎、そんな札なんか数えたこと無いけどな。で、加線4本はG(ソ)だ。その上に乗っかってりゃA(ラ)だ。これをまず覚えてしまうんだ。で、加線が多くて「えっ!」と思ったら、H(シ)だ。「うわっ!」と思ったらD(レ)だな。これ、結構、真面目に言ってるんだよ。

TIP-2 楽譜から離れろ。車の免許取りたてはやっぱり下手、で怖い。遠くが見えてないからな。慣れるにしたがって、視野が広がる。楽譜も同じだ。視野が広がれば、スラーがどう架かっているのか、次の息取り、休止符はどこなのか見えてくる。さらに、フレーズ、形式、曲の構成まで見えてくれば、余裕ってもんだ。ついでに言うとな、もっともっと離れると、一日の中での練習のあり方とか、フルート人生の中でのその曲の位置とか、自分の人生の中でのフルートの位置とかも見えてくるはずだ。これはいつか改めて書くことにする、哲学的なんでな。

TIP-3 あくまでも原則的にだが、ゆっくりの楽章は、全体がp(ピアノ)であり、活発な曲は全体がf(フォルテ)である。そして、p(f)で始まった曲はp(f)で終わる。曲の終わりが、消えるように終わるのか、吹き切って終わるのか、きちんと意識しておくんだぜィ。

TIP-4 独習者に多い間違い。自分がレッスンをしているから言う訳ではないが、独習は、薦めない。こうしてフルートの吹き方を書いていても、独習で良く吹けるようになるとは、正直思っていない。コンピュータみたいに、昨日や今日できた機械だと、使うだけなら独習でもいいかもしれない。洗練された教授法・メトードがあるわけじゃないから。でも、楽器は何百年という伝統の中で、音楽という芸術に貢献してきた。それなりの、学習方法が幾多の試行錯誤によって確立されてきた。それを利用するのは、単に合理的とか、手っ取り早いというだけでなく、楽器や、音楽に対する敬意の問題でもあると思う。
独習者に多い間違いを、楽譜関係だけに限って書くと
1:長い音符・休符の長さがテキトウ
2:小節線の上で音楽が止まる
3:スラーがテキトウ
4:拍の概念が曖昧(何音符を1拍に取るのか、あるいは今、1拍が何音符なのか)

これらは、第三者の耳を必要としており、本や、WEBでは決して解決できない問題だ、音楽だからな。

今日はここまでだ。